~大原騒動とは~
江戸時代に飛騨で起きた農民一揆。厳しい年貢の取り立てに反発し幕府への直訴をするも願いはかなわず、ことさら検地を厳しくする代官に対し、飛騨のほぼ全域の農民たちが奮起した事件。
~あらすじ~
安永二年(一七七三)。飛騨代官大原彦四郎は国中の名主・組頭をお役所に集め新検地の実施を申し渡す。
新たな検地は年貢が増えることを意味し、山深い高原郷本郷村(高山市上宝町)で貧しいながらも懸命に暮らす善九郎とおかよの若夫婦にも暗い影を落とそうとしていた。
検地に反発した農民たちは嘆願書を手に江戸幕府に直訴をはかる。反抗する農民を権力で封じ込めようとする大原代官だが、善九郎らを頭取にすえた高原郷は命令に従わず、集会を開き検地反対の気勢を あげてゆく。その動きは周囲の村々にも広がりついには水無神社で数千人規模の集会が開かれるまでになってゆく。
その一方、一揆鎮圧の命を受けた郡上藩の兵隊たちが水無神社に向かっていたのだった……